コミュニケーションスキルが大事な小児科

小児科で働く医療スタッフには、子どもたちと対等に話せるコミュニケーションスキルが求められます。
心身にハンディキャップを抱える子どもたちの目線に立ち、真摯に耳を傾けなければいけません。

相手が幼稚園児や小学生の場合、つい良かれと思って、いわゆる学校の教師のような口調で叱りつけたり、厳しい視点でアドバイスをする方々がいます。
もちろん子どもたちが不適切な行動をした場合は、厳しく医療スタッフが叱らなければいけない場面もあるでしょう。
しかし、ライフスタイルに関するアドバイスを先回りする形で、あまり細かく指導するのは逆効果です。
病気の予防方法やケガの予防方法をコーチングするのは大事ですが、あまりネガティブな情報ばかりを子どもたちに教えると、心身ともに疲弊した子どもたちは必要以上に神経質に解釈しやすいです。

また良かれと思ってしたアドバイスが裏目に出る事もあります。
病気の予防法やケガのトラウマを乗り越える方法はコーチングするが、強制はしない、そして子どもたちが出来なくても無暗に叱責しないという公平中立なコミュニケーションが重要です。
実際に子どもたちから、アドバイスしてほしいと言われた時のみ随時助言をしてあげるスタンスが大事です。
小児科で仕事をしている医療スタッフは、客観的な第三者であることを知っておきましょう。

コミュニケーションは大事ですが、子どもたちの自主性を重視し、普段はあくまで対等な立場で会話を交わし、おせっかいはむしろ逆効果になりかねません。
病気を治す、ケガを乗り越えるのはあくまで子どもたち自身であり、小児科で働く医療スタッフはそのお手伝いをするだけなのです。